特殊メイクで生活！東京に限らず特殊メイク会社の面接や試験を受け就職！給料を貰い着実に仕事を覚えていく！当たり前ですよね？

DIR EN GREY「DIFFERENT SENSE」PVで施した特殊メイク

特殊メイクを仕事にしたいから特殊メイクの会社に就職する。CAになりたいから航空会社に就職する。ホテルマンになりたくて一流ホテル会社に就職する。どれも目指した道を進む為の行為には変わりが無いし、一年二年で一人前になるのは無理なことも変わりないのに、特殊メイク系の学校新卒予定者だけが口を揃え、社会に出る前に、卒業後いきなり「フリーランスになる」と言うのが昨今の傾向です！フリーターとフリーランスの違いを理解していないのか？

はたまた今の若い世代の特殊メイクの学校の新卒予定者に限り、卒業した瞬間から魔法のように「腕一本でフリーランスやっていけるスキル」が既に身に備わり最低でも即戦力の超ハイブリッド種なのでしょうか？以前は十数年に一度出るか位の直ぐに開業できそうな大天才の超例外を除けば「特殊メイクの会社に社員雇用希望者」が圧倒的に多かったので、少なからず驚きました。以下ではハウンテッド社長米塚(Yonetaro)が自身の経験から、この「フリーランス指向」を私見では有りますが分析考察して行きたいと思います。

DIR EN GREY「DIFFERENT SENSE」PV で描いたメイクプラン

特殊メイクの仕事をする為、東京に限らず特殊メイクの会社に就職する。給料を貰い生活の基盤を固めた上で仕事を覚え経験を積んでいく！特殊メイクで就職しても一般の企業に入社しても料理人を目指していても、その形で仕事を覚えていくのが一番順当であり早道だと思います。

しかし珍しい職業だけに「特殊メイクの会社や工房の社員採用枠が極端に少ない」と言う深刻な問題が有り、20年以上前から特殊メイクの会社や工房が社員募集するのはどこも数年に一度位！これでは当たり前のように「社員希望です」なんて「夢のまた夢」と絶望する状況になるのも合点がいきます。

でも原因がそれだけでは、何の職種でも仕事の実績を積んで力が備わり独立してこそ「フリーランス」で通用すると言う一般的な認識に対して、特殊メイク系の学校新卒予定者達だけが社会に出た瞬間から「フリーランス」として通用する！経験はないけど勝算有り！と固く信じているのだとすれば余りにも不自然！きっと何か要因が有るはずなので、以下もう少し推察してみます。

特殊メイクと就職や生活や給料を取り巻く状況を、20年前から少しでも良くできなかったハウンテッド社長米塚(Yonetaro)も無力感と忸怩たる思いにかられますが、送り出す特殊メイク系の各学校関係各所皆様のご苦労も想像を絶するものだったと思います。

特殊メイクの科を鳴り物入りで新設し、いざ就職率の計算の段で、新卒者を受け入れる特殊メイクの就職先の社員雇用枠が極度に少なく、更にそれがまた年々減っていき天然記念物並みに稀少になっていくのですから！そして各学校に特殊メイク科があるのが珍しくなくなったある一定の時期から、ある程度年月を重ねた各学校は口にこそ出さないけれども「特殊メイクで就職、社員雇用なんて稀少過ぎて夢のまた夢」と言う事実をハッキリ認識したことと思います。

でも、特殊メイクを志す本人が強く希望してその道を目指していれば何ら問題はないはずですが、日本は高校以降の学費に関しても本人ではなく親が出すと言う慣例があります。特殊メイクでの就職と社員雇用の過去実績を、将来の学生候補のスポンサーでもある「どんな大学、学校でも新卒で就職活動をすればそれなりの社員雇用はあるのが常識」と思っているであろう親御さん達に正確な社員採用率等お伝えするのにはかなり苦しいです。そこで「フリーランス」このワードの出番です！

特殊メイクで就職とまではいかなくとも、不定期なアルバイトとして呼ばれる人材は便利に用いられ結構需要があった為、その立場で業界に残る選択を「不定期なアルバイト」ではなく少しでも聞こえの良い「フリーランス」と名付け、「卒業後は社員雇用とまでいかなくとも、希望者の多くがフリーランスとして業界に残ってますよ」と卒業後の行く末を案じる方々に説明しているのだと推察します。実際アルバイトで様子を見て良かった人材を社員雇用しているケースも多々あります。決して「学校に一年二年行っただけで腕一本でどこでも通用するスキルが既に身に備わっている」と思って「フリーランス」と言ってる訳ではないと理解すると腑に落ちます。